雑多な知識のブログ

世の中の諸々を、少しだけ掘り下げたブログ。

雷と稲妻

「雷」という言葉は、雷は神様が鳴らすもの、つまり「神鳴り」と信じられていたことが名の由来。

「稲妻」という言葉は、「稲の夫(つま、配偶者の意)」からきている。稲が実る時期に雷が多いことから雷が稲を実らせると信じられていたからである。
実際に雷は、稲の肥料を作ることが知られている。雷の放電により空気中の窒素と酸素が化合し窒素酸化物ができる(窒素固定)。これは雨水に溶け硝酸となり、これは窒素肥料となることで稲がよく実る。

「稲妻」という言葉の読みは元の漢字からすると、「いなづま」と書くのが正しそうに思えるが、「いなずま」が正式である。しかし、づを使った前者の表記でもよいとされている。これは昭和61年の文化庁通知に記されている。
ほかには「世界中」を「せかいぢゅう」ではなく「せかいじゅう」と書くのも同様。

雷に関する言葉で、「霹靂(へきれき)」がある。これは急に雷が鳴ることを意味する。「青天の霹靂」は、予想もしていなかった突発的なことが起こることである。

雷の字を名に持つ「雷鳥」は、天敵を避けるため雷の鳴るような天候の時に活発に行動することが名の由来の一説である。
日本では本州の山岳地帯に生息する鳥である。富山、岐阜、長野の三県の県鳥である。

近畿地方北陸地方を結ぶ特急列車「サンダーバード」は、昔は「雷鳥」という名であった。雷鳥の英名はサンダーバードのように思えるが、実際はPtarmigan(ターミガン)もしくははGrouse(グロース)が正しい。
サンダーバードは、アメリカ先住民族のインディアンの伝説に登場する想像上の鳥で、これは雷鳥ではない。